「農民」記事データベース20070917-796-08

福島県旧東和町 佐藤佐市・洋子夫妻宅へ

今年も体験学習にやってきた

自由の森学園(埼玉県)高3生・山田萌さんです


生徒たちから元気もらい励みになっている

高1、高2とお世話になった佐藤家の人々
自由の森学園の生徒がつくった「体験学習新聞」から
 福島県・旧東和町(現在は二本松市)に住む佐藤佐市さん、洋子さん夫妻は、埼玉 県にある自由の森学園の生徒を毎年四、五人ずつ「体験学習」で受け入れています。

 今年の夏も三人の中学生・高校生が一〜二週間、佐藤さん宅に寝泊りしながら、農業体験しました。その一人、高校三年生の山田萌(めい)さんは、一年生のときに来て今度で二回目。

 ちょうど中玉トマトの収穫時で、ハウスの中で台車を移動させながら、クモの巣をかきわけてかごいっぱいに赤いトマトを取っていました。そして翌朝、町の給食センターに届けるため、箱詰めの作業も。虫に刺されたり中腰での作業はかなりつらそうです。まわりには友達もいません。でも「苦になりません。農作業をしていると、なんだか落ち着いて自分自身をみつめることができます。家事も手伝いながら、ゆったりした時間をすごしています」と、楽しそうに話していました。

 佐藤さん夫妻が自由の森学園の生徒たちを体験学習で受け入れるようになったのは、学校の食堂に食材を提供していたことと、地元のNPOの呼びかけで。都会の生徒たちには、いろんなタイプがあるそうです。今年も、朝なかなか起きられなかったり、言われたことを最後までやれなくて「お前、大丈夫か」としかられたり、ふとんを敷いてぐっすり昼寝をする生徒もいましたが、そんな生徒から「お世話になりました。とても勉強になりました。また、何かの機会に行けたらうれしいです」というはがきが届きました。

 「こういうはがきや体験学習の感想文集を読むと、こっちもうれしいし、生徒たちから元気をもらう」と洋子さん。「受け入れる生徒たちは、お客さんではなく家族の一員。やれることは、どんどんやってもらっています。それが生徒たちにはいいようです」―佐藤さん夫妻にとっても、生徒たちとの農作業が励みになっているようです。

(新聞「農民」2007.9.17付)
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2007年9月

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