「農民」記事データベース20070917-796-03

出会えてよかった

大阪 米屋さんと生産者つなぐ交流会


パイプもっと太く提携を

 生産者と米卸業者、米屋さん、消費者を結んだ「準産直米」の取り組みは、低米価に対抗する「もう一つの流れ」として注目を浴びています。農民連ふるさとネットワークは九月二日、大阪市で「米屋さんと生産者をつなぐ交流会」大阪会場を開き、百三十人が集いました。

 村尻勝信・農民連副会長が主催者を代表してあいさつ。「稲作農家の再生産を保障する米価でなければ、農家の意欲を減退させ、経営そのものが立ち行かなくなる。米価が下落すれば、大手業者を中心に安売りがいっそう広がり、流通の混乱を招くことは必至だ」と政府の「米政策」を批判。

 そのうえで「こんなときだからこそ『準産直米』の意義の重要性が光を放っている。これまでの貴重な成果に確信を持ち、生産から撤退せず、ものづくりに取り組もう」と呼びかけました。

 米卸業者を代表して二人があいさつ。「量販店とは違う、おいしく安全・安心な米を消費者に提供することが大事。卸と小売業者、生産者が手を握って難局を乗り切ろう」「農民連とのパイプをもっと太くしよう」と訴えました。

 農水省職員の労組、全農林大阪府協議会の湯川喜朗委員長は、国の責任で備蓄米の積み増しを求める運動の必要性を強調しました。

 各産地からの生育状況などの報告後、米屋さんと生産者が交流。産地持ち寄り品を囲み、味わい、展示品を目の前にしながら語り合いました。

 京都府南丹市の農家、井尻勇助さんは「米屋さんと提携し、販路を確保することが、農家を育てる上でも必要。希望がわいてきた」と語ります。

 大阪府枚方市の米屋さん、「丸米糧穀」の田中政次さんは「交流会で知り合った農家を訪問し、稲刈りを体験し、交流を深めています」と成果を強調します。参加は三回目という大阪市北区の「本庄北米穀店」の池端善政さんは夫婦で出席。「生産者に会えてよかった。スーパーにはない、おいしい米があることを消費者に知らせていきたい」と話していました。

(新聞「農民」2007.9.17付)
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2007年9月

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