「農民」記事データベース20070903-794-08

新たなことに常に挑戦
農業委員も勤め、区長もやり…

うちの組合長

福岡・みのう農民組合 足立博幸さん

関連/テレビドラマ「牛に願いを」家族で楽しく見ています


“よく動く頼もしい人”

 今年、新しく福岡・みのう農民組合の組合長になった足立博幸さんを紹介します。

 一九三七年(昭和十二年)生まれの七十歳。幼いときにお父さんを亡くし、小学校二年生の時に、おじさんと農業をはじめます。昭和二十八年の大水害で、そのおじさんも亡くなってしまいました。その後、おじいちゃん、おばあちゃん、弟の四人で、米と麦を作っていましたが、昭和三十年に柿三百アールに切り替えました。

 今では、柿百五十アール、水田四十アール、大豆畑トラスト四十アールその他、鶏(さざなみ、シャモ)、スッポン、コイ、日本ミツバチ六箱、柿酢千五百リットル、そして週末は“あくまき”作りと、農業を楽しんでいる様子がよく分かります。福岡市にある「筥崎(はこざき)まちづくり放談会」のみなさんが、定期的に田んぼや畑に来ますが、いつも奥さんの手料理でお出迎え。新たなことに常に挑戦する意気込みで、昨年からは農業委員を務め、地元の区長も引き受けるなど、信頼も厚い足立さんご夫婦です。「とにかくよく動く頼もしい人」と、佐々木督文書記長も絶賛です。

 「うちの組合は、米部、果樹部、野菜部、交流部などいろいろあるが、組合がひとつになるためには、みんなで何か一つ同じものを作らな、いかん。一年にいっぺんでいいから、いっしょに集まり交流をしよう」と意欲的です。「ものを作ってこそ農民」を体現する誇らしい組合長です。

(福岡・みのう農民組合 金子徳子)


テレビドラマ「牛に願いを」家族で楽しく見ています

牛との“格闘”シーンに思わずみんな大笑い

 北海道の小さな酪農の町にある牧場を舞台に、男女八人の姿を描く青春劇―テレビドラマの「牛に願いを」を家族で楽しく見ています。

 最初の見せ場、足にロープを掛けて引っぱる子牛の出産シーン。夫いわく「あ〜、そんな学生六人で思い切って引っぱったらダメだよ」。娘いわく「大丈夫だよ。みんな腰がひけているから。力入ってないって」。息子いわく「放っておいても産まれるよ」、私いわく「ワンショットじゃないから。ロープの先はスタッフなんじゃない?」などなど言いたい放題。

 さらに話は進んで、母牛の体調が悪く乳が出なくて淘汰(とうた)されることになる悲しい場面では、夫いわく「まだ元気じゃないか。自分でしっかり歩いているし」。息子いわく「歩けなくなった牛なら、ロープでズルズル引っぱるのが当たり前だけど」。娘いわく「ロープじゃなくてクレーンでしょ!」。そして画面に注目していると、全員「あれ? あの牛、育成牛だ!」。私いわく「まあ、まだ出産していない育成牛じゃあ、牛乳出るわけないよね」。

 動物を使うドラマは、撮影がたいへんなのはわかるけど…、みんなで大笑い。わが家も酪農家、家族それぞれいろいろ思うところはあるけれど、とりあえず楽しんで見ています。

(神奈川県相模原市津久井町 菊地原晴代)

(新聞「農民」2007.9.3付)
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2007年9月

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