「農民」記事データベース20070903-794-07

原水爆禁止07年世界大会に参加して

茨城県南筑波農産センター 平川智之さん(24)


核兵器廃絶、平和の運動に多くの若者が…私も固い決意

 私は、今年で六十二回目となる核兵器の廃絶、平和を願う原水爆禁止世界大会に参加しました。大会に参加するまで、私は戦争や核兵器はとても遠い存在で、自分とはかかわりのないものだと意識していました。

 今回初めて大会に参加し、一番驚いたことは、若者の参加者が非常に多かったことです。なかでも、夜間に行われた「青年の集い」では、全国で多くの同年代の若者が核兵器廃絶や平和の運動に取り組んでいることを知り感銘を受けました。そのひとつに、全国で「二十一万羽折り鶴プロジェクト」という運動が進められてきました。六十二年前に、たった二発の原子爆弾によって広島と長崎で二十一万人もの命が奪われました。二十一万羽の折り鶴を前にして、あの日に消えた命を思い起こし二度と同じ過ちを繰り返さないと、決意を固め合うことができました。

 そのほかにも、インターネットを通じて参加者を集め、月に一度被爆者のお宅を訪れ対話をしている人や九条を守るために運動している人、ミクシー(ネット掲示板)を通じて大会に参加した人など各地での取り組みを知ることができました。

 また、被爆者の貴重なお話も聞かせていただきました。長崎で被爆した谷口綾曄さんは「歴史を忘れたら繰り返しだ!」「最後の被爆者にしてほしい!」というメッセージを私たちに託されました。その思いを継承し、多くの若者に広めていく大切さを学ぶことができました。

 また大会には、海外からの参加者も多く、広島・長崎の原爆パネルを海外の人たちに託し、世界へ大きな発信となることを願う催しも行われました。

 長崎での三日間は、平和について考えさせられる内容深い一日一日となりました。ここで終わりにしないで、被爆者や長崎・広島の思いを日本全国、世界全体の問題として考え、戦争のもたらす悲劇を認識しなければいけないと感じました。

 最後に、私を長崎に送っていただきご支援いただいたみなさんに感謝します。大切な学習の機会を与えていただきありがとうございました。

(新聞「農民」2007.9.3付)
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2007年9月

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