「農民」記事データベース20070903-794-02

全農研第37回大会

中山間の農林業と地域づくりをテーマに

農業教育の実践を交流


 農業教育に携わる教師やそのOBでつくる全国農業教育研究会(全農研)は八月三〜五日、「中山間の農林業と地域づくり―水と緑・地域資源の活用を図り、明日の農林業と教育を展望する」をメーンテーマに、長野県木曽町で第三十七回研究大会を開き、全国から六十人近くが参加しました。(写真〈写真はありません〉

 一日目には、木曽町長の田中勝已さんが「豊かな水と緑あふれる町づくり」と題して記念講演(前号の新聞「農民」で紹介)。

 その後、産直市場グリーンファーム(伊那市)代表の小林文麿さんが「地産地消から国産国消(産直のネットワーク)へ」、長野県富士見高校の溝口泰紀さんが「さる・柿合戦、野生猿対策と地域に貢献する高校生の活動」、木曽山林高校の遠山善治さんが「木曽山林高校林業教育の歩み」と題して、それぞれ報告しました。このなかで産直市場グリーンファームの小林さんは、政府が進めている品目横断対策を批判して、「産直・直売の仕事は、地域の農業を守るうえできわめて重要な役割を果たしている。余った野菜の現金化、お年寄りの生きがいから始まった産直・直売は、いまや農業を守り発展させる使命を持つ段階にまで発展している」と述べました。

 二日目は、地元の案内で、地域の熱意によって明治三十四年に設立した木曽山林高校の林業資料館、木曽馬の種の保存と系統の増殖、観光に力を入れている開田高原にある木曽馬の里、閉校した小学校を利用して地域づくりに取り組んでいるふるさと体験館を視察。その後、食農教育や地域連携など四つの分科会にわかれて、多くの参加リポートをもとに農業教育の実践を交流しました。

(新聞「農民」2007.9.3付)
ライン

2007年9月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2007, 農民運動全国連合会