「農民」記事データベース20070326-773-05

農のこころ

丸山美沙夫


 畑打の老いたる顔の出揃いぬ

           吉沢 玄雄

 俳誌『穂高』から。春蒔きの野菜や作物は、畑に草の芽が伸びないうち、早めに「畑打」をする。種を蒔く前に畑を耕すことをいい、畑を強調した春の季語。この句の「老いたる」には、高齢化した農業者の実態が詠み込まれている。しかし、そのきびしさの中にあって、農に励む仲間たち「出揃い」の逞しさである。

(新聞「農民」2007.3.26付)
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2007年3月

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