「農民」記事データベース20070319-772-19

旬の味


 各地で春の祭りやイベントが催されている。先日、農業センターの梅祭りに出店したが、三月というのに暑いくらいの日和に、多くの人がアイスクリームをほおばっていた▼この時期、種まき・作付けのシーズンを迎え、今年の天候はどうなるのだろうと、農民であれば誰でも不安を隠せない▼きょう、保育園の子どもたちが、ビニールハウス横の小道に散歩に来た。小さな手に土筆(つくし)を持つ子どもたち。「センセー、ここにもあるよ」―元気な声が聞こえ、ハウスの中で作業しながら、思わず笑顔になる▼しかし、名古屋のような都市部の農家は大規模な開発に明日をも知れない。誰が助けてくれるわけでもなく、自らの手で農作物を作り出し糧にしていくしかない。安心・安全な農作物を求める一方で、地元の農家が大切にされない風潮はまだまだある▼けれども、食べものに関心のある人は確実に増えている。その気持ちを大切にすれば、きっと今後の力になる。土筆を摘む小さな手が大きな支えになる。

(る)

(新聞「農民」2007.3.19付)
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2007年3月

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