この人
農業研修を体験し全国大会で発言した学生
佐藤 真平さん(24)
若者が魅力感じる農業が夢
一月の農民連定期大会に参加し、農業研修から得た農業への、ありのままの思いを発言しました。
大学生のときまで、農業にはほとんど無縁でした。農業に目が行くきっかけになったのは、昨年五月、食健連、農民連主催の「WTO国際シンポジウム」。参加して、食糧主権という考え方と、それを掲げて活動している農民連の存在があるとわかったことが収穫だったといいます。当時は、就職活動真っ最中。「食糧主権実現のために、何か自分にできることはないか」と農業に興味を持ち始めました。
「現場を体験した方がいい」と勧められて、千葉県多古町の生産法人ゆうファームで昨年の八月から半年間、農業研修を積みました。農業に牧歌的な面を感じるとともに、農作業の厳しさを味わいました。「農業という古くて新しい生き方を探しながら、将来の不安を抱えながら生きている若者にとって、農業が魅力に感じるには、農業への支援体制がもっと必要ではないか」
同時に「ものづくりには職人としての技術と経験が必要。農業も長い間、自然の中で喜びも悲しみもともに共有してきたという点で、職人の要素を感じた」と振り返ります。
今後、ものづくりだけにとどまらず、生産、流通、消費という一連の流れ全体を見渡せる視野をもちたいといいます。そして若者が農業に魅力をもてるように「後継者育成の仕事をする」のが将来の夢です。
◇訂正 3月5日付4面「この人・佐藤真平さん」の記事中、「千葉県の多古町旬の味産直センターで」とあるのを「千葉県多古町の生産法人ゆうファームで」に訂正します。
2007年4月16日、訂正しました。
(新聞「農民」2007.3.5付)
|