所得税率と住民税率の「改正」
手取りふえたは“ぬか喜び”
税金
今年分から、国から地方への「税源移譲」で所得税率と住民税率が変わります。所得税率が四段階から六段階になり、低所得層は低く高所得層は高くなっているので、これだけ見ると本当に「改正」されたように見えます。源泉徴収されているサラリーマンのなかには、一月の給与手取り分が増えて喜んでいる人もいるでしょう。
ところが、住民税の累進課税がなくなり、一律になってしまったため、両方を合計すると基本的に税率の変化はありません。それでは税負担は変わらないかといえば、定率減税が廃止されるため、その分が増税になります。
「税金が減った」と喜んでいたら、六月にはそれを上回る大増税がやってくるのです。
(税対部)
(新聞「農民」2007.3.5付)
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