「農民」記事データベース20070129-765-08

旬の味


 年明け早々に防衛庁が省になった。国民には理由の説明が何ひとつないまま、自民党と民主党が暮れに合意した。教育基本法の改悪から防衛省への昇格、この雲行きには不気味な予感が走る。めでたい気持ちなど吹き飛んでしまった▼フランク・バブロウの『茶色の朝』は飼い犬が茶色でなかったことから始まるが、まさかそんなことにはなるまいと高をくくって見過ごしたことが命とりになる▼防衛省への昇格は自衛隊の「海外派遣」が本務となる。事実上、米軍との一体化である。憲法九条の外堀を埋める魂胆が見え見えではないか。二大政党などとあたかも対立するものがあるかのようにいうがそんなものはハナからない▼歴史は「一度は悲劇として、二度目は茶番として現れる」とマルクスは言ったが、今年の参議院選挙はまさに歴史の分岐点になる▼子や孫の命を守るには、二大政党という“だましのからくり”を見破り、この選挙で結果を出すことにかかっている。仲間を増やすことに猪(ちょ)突猛進しようではないか。

(新)

(新聞「農民」2007.1.29付)
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2007年1月

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