「農民」記事データベース20070122-764-12

旬の味


 二カ月ほど前に、埼玉のある税務署の強圧的な税務調査について書いたが、半年間のたたかいで全面的に解決しそうだ。不当な調査で精神的にも苦痛を受けたキュウリ・ネギ生産者は「ここまで農民連が助けてくれるとは思わなかった」という。記事を見た全国の仲間から少なからぬ激励をいただき、あらためて感謝したい▼たたかいの最大の争点は、現場の税務署員が農家の生活実態をあまりにも知らないこと。そのうえ、「経費として認めてほしいなら住宅とは別に風呂・シャワーを作れ」などと、社会的にも通用しないモノサシで税金をむしり取ろうとした▼「税務運営方針」は「一方的調査ではなく、納税者の意見をよく聞くこと」と、税務署員の行動を規定しており、これに忠実でなければならない▼結果的には、この間のたたかいで生産者の主張をほぼ認めさせることができた。そして、その中心的役割を果たした生産者の娘さんが、一月から農民連に勤務している。いつの世も、人は嵐の中で育つものだと実感した。

(慎)

(新聞「農民」2007.1.22付)
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2007年1月

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