旬の味
昨年は、年明け早々の生産調整で始まり、乳価の下落で痛手を被った。後半は一転、増産を言われたが、生きものが相手なのだからそう簡単にいくはずもない。後継者不足の現状で、経営不振に陥り、離農に拍車がかからないか心配だ▼規模拡大一辺倒の酪農業界は、このままでは大変なことになると思う。牛乳の消費拡大キャンペーンが盛んに行われ、たくさん飲食しようと協力してくれた人もいるだろうが、なかには今の酪農の在り方に疑問を投げかける声もあった▼ここ数年、輸入食品の安全性に敏感になった消費者の、日本の農業と農民を応援し支えようという思いや運動に手応えを感じている。しかし農業情勢については“事が起きてから知る”ことが多いのではないか。例えば政府はオーストラリアとEPA締結に向けた交渉入りを決めたが、これは結果次第で日本農業を壊滅させる恐れがある。交渉がまとまってからでは遅いのだ▼これからの農民運動は広く多くの人とともに歩む、そんな展開が求められている。 (江)
(新聞「農民」2007.1.1・8付)
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[2007年1月]
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