お米屋さんの収穫祭農民連ふるさとネットワークは、十一月二十五日(東京・日野市の滝瀬商店)と二十六日(埼玉・越谷市の玄米工房と草加市のライスプラザ)、準産直米を扱う米屋さんの収穫祭を開き、お客さんと米屋さん、産地からかけつけた生産者がひとつになって交流を楽しみました。
うまい米 あなたですか滝瀬商店(東京・日野市)「継続は力。マンネリにならないよう、工夫しながら楽しみに待っているお客さんの期待にこたえたい」と、東京・日野市百草園にある滝瀬商店の滝瀬正幸社長。千葉や宮城、石川、茨城から、夜明け前から準備してかけつけた農民連の会員と一緒に、米屋収穫祭を開催しました。子どもたちがもちつきに挑戦し、千葉の産直野菜が飛ぶように売れていきます。また、試食用の一口大のご飯を用意した宮城の鈴木弥弘さんや石川の牧田孝允さん、千葉の佐藤真吾さんが、自ら作った米を販売。「お客さんから、『あなたが牧田さんですか。いつもおいしくいただいていますよ』と言われ、本当にうれしかった。今年は高温で品質はいまひとつだったが、おおいに励まされた」と話します。 つきあがるたびに、もちの販売コーナーは長蛇の列に。時々滝瀬商店を利用しているという親子づれは、生産者から米づくりや量販店の安売りの話などを聞いて、「安全で農家の苦労が詰まっている新米ですね」と、十キロ買っていきました。あんこやきな粉をもちにからめる作業に汗を流した茨城県南農民組合の小林健太郎さん(24)は、「初めて参加して、とても新鮮でした。いい経験をさせてもらいました」と、すがすがしく話していました。
お客と直接交流楽しい玄米工房北越谷本店(埼玉)埼玉・越谷市の「玄米工房北越谷本店」には、福島の生産者らがかけつけ、つきたてもちや産地直送の野菜などを販売。店先はたくさんのお客さんでにぎわい、ちびっこたちも杵(きね)を握り、大喜びでした。「こういうイベントは本当にうれしい」と、お友達と一緒に買い物を楽しんだ、近所の主婦の野口止美子さん。店主の関根康展さんも「三回目の収穫祭で、お客さんにだいぶ根づいてきたようです。今日はお米もよく売れました」と喜びます。 同店は、玄米をその場で精米してくれる店頭精米。お米にはそれぞれ生産者の顔写真が紹介してあり、味とともに安全・安心にもこだわります。また、リンゴやミカン、加工品なども数多く品ぞろえ。「やっぱり質は力。良いものを提供していけばお客さんの信頼を得られます。その点、農民連ふるさとネットワークの品物は自信を持って勧められる」と関根さん。 会津農民連の長峯巌さん(27)は初参加。「お客さんとの交流が楽しかった。農業のだいご味は自分でものを作り、販路を開いていくこと。やりがいはありすぎるくらいある」と話していました。
試食して次つぎ店内にライスプラザ草加店(埼玉)埼玉県草加市のライスプラザ草加店には、北海道、秋田、福島、埼玉の農家が参加。各産地の米やダイコン、長ネギなどの野菜類、味噌(みそ)や漬物、梅干しなどの加工品を店頭で販売しました。並べられた商品は飛ぶように売れていきます。「私のつくった米だよ。冷めてもおいしいよ」ともちつきの合間にお客さんに声をかける二本松市の橋本潤一さん。試食したお客さんは次々と店内に足を運びます。親子連れが多く、抽選会、もちつき、ポン菓子づくりに、おとなも子どもも大喜びでした。 参加した埼玉県の塚田静男さんは、十八ヘクタールの田んぼで米を作っています。「消費者に生産者の顔が見えるおいしい米を届けたい」と、自ら栽培した埼玉県のブランド米「彩のかがやき」をおいしそうに試食するお客さんに笑顔で応えていました。 「このイベントは、消費者と生産者が直接交流する貴重な機会です」と、同店社長の飯塚良二さんは語っていました。
(新聞「農民」2006.12.11付)
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[2006年12月]
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