「農民」記事データベース20061030-754-09

旬の味


 曇りの日は涼しく作業しやすいが難もある。顔の周りに蚊やブユが飛び、気がつけば目の周りが赤く腫れていることも。そこで洗濯ネットをかぶってみた。畑で仕事を始めると早速ブユの大群が来襲。しかし細かい目を通り抜けられず立ち往生▼かぶっても視界は悪くないし息苦しくもない。そのうえチャック付きだから頭の大きさによって調整可能なフリーサイズ。養蜂用のネット付き帽子もいいが、新しく買わずにあるもので間に合わせるのがポイント。使用後はゴシゴシ洗え、畑で必要ない時は通常どおり洗濯で使える▼今の日本は物がはんらんし、お金を出せば何でも買える使い捨て社会。必要ないものを買い、修理すれば使えるものを捨てて新しく買う持続不可能な生活▼常識で凝り固まった頭を柔らかくし、ほんの少し視点を変えるだけで良いと思う。用途を応用すれば買わなくて済むものがたくさんある。常識は時として視野や思考を狭めてしまう…などと洗濯ネット越しに広がる世界を眺めながら考えた。

(歩)

(新聞「農民」2006.10.30付)
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2006年10月

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