日本・フィリピンEPAに異議あり−ミカン・リンゴ農家は−
オレンジ自由化で多くのミカン農家が撤退、今度も和歌山県紀の川市でミカンなどを四十年来作り続ける柳谷育伸さんいまミカン農家は、ミカンだけではやっていけず、レモン、ユズなど他のかんきつ類を作って何とか生き残っているのが現状です。そこに新たに果実の輸入が増えれば、たいへんなことになります。ミカンはかつて、オレンジの自由化で、多くの生産農家が撤退していきました。 さらに消費者の好みも変わってきて、特に若い人は、糖分が多い、甘いものを好みます。東南アジア産の果物が今でも多く店頭に並んでいますが、今後もっと輸入されれば、今でも年々減っているミカンの消費量がますます減ってしまうのではと不安です。 今まで余ったら廃棄していたミカンを、今では地元農協の直売所に出荷しています。作る楽しみが増えて、元気が出ています。
果物全体が飽和状態にリンゴにも大きく影響…青森県田舎館村で四十年近くリンゴを作り続ける平沢健三さん熱帯果物であれば、リンゴには影響が少ないのではと思われがちですが、輸入が何十年も続けば、日本の果物農家は、価格競争にさらされ、やめざるをえなくなります。バナナやオレンジが輸入されてきましたが、輸入開始当時は、直接的な影響がなくても、何年かたてば、果物が飽和状態になって、影響を受けることになるのです。 日本の食料自給率は四〇%。輸入が増えれば、それが下がることは明らかです。作る人がいなくなれば、リンゴ畑がどんどんなくなっていきます。一度つぶされた農地は、簡単には元に戻りません。 政府は、輸出に期待をかけていますが、ほんの一部の高価格のものだけで、果実全体の価格押し上げにつながるのか疑問です。 昨年、火傷病の検疫措置が緩和されたことに伴い、オーストラリア・ニュージーランド産ジョナゴールドが輸入される条件が整いました。私もジョナゴールドを作っていますが、輸入され、価格が下がるのではと心配しています。 リンゴ果汁も、今は輸入が増え、市場にあふれて大暴落しています。リンゴを作って生活でき、後継者を育てる政策を望みます。
ふるさとネットワークお歳暮カタログ11月15日から注文受付を始めます全国の農民連会員が丹精こめてつくった農畜産物を産地直送でお届けする「農民連ふるさとネットワークお歳暮カタログ」の注文が十一月十五日から始まります。旬の果物、海産物、加工品などのほか、鍋セット、じねんじょ、深谷ネギなども新たに加わりました。素朴で安心できる国産農畜産物の香りと味を、家族や親せき、友人、知人で分かち合ってみませんか。
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[2006年10月]
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