「農民」記事データベース20061023-753-02

新農水相・松岡利勝氏って!!

あの鈴木宗男議員の“弟分”別名“九州のムネオ”
数々の黒い疑惑に“登場”
“ネコの目農政”の推進役

関連/北朝鮮の核実験にきびしく抗議する


 安倍首相が誕生して、農水大臣に自民党の松岡利勝衆院議員(61)が就任しました。松岡氏とはどんな人物なのでしょうか。

 最初の会見で“反省”

 松岡氏の兄貴分は、斡旋収賄罪で裁判中の鈴木宗男参院議員。別名「九州のムネオ」とか「バッジを着けたブローカー」とも言われ、これまでにも数々の黒いカネにまつわる疑惑がとりざたされ、何度も国会で追及されてきたのが松岡氏です。

 そんな松岡氏を象徴するようなできごとが起こったのは、九月二十九日の大臣就任後、初めての記者会見でした。「反省しています。すみませんでした」と頭を下げたのは、パーティ券代として百万円をもらっておきながら、政治資金収支報告書に記載しておらず、政治資金規正法に違反していたからです。

 しかも、パーティ券代を購入したのは、福岡県警からマルチまがいの商法で出資法違反容疑をかけられ家宅捜索を受けていた資産運用コンサルティング会社の関連団体。さらに、以前から西日本新聞の記者から指摘されていたにもかかわらず、総務省に訂正願を提出したのは大臣に就任したその日。法律違反を犯していながら、「報告書を訂正し、カネも相手に返した」からと居直り、「大臣の職務はしっかり果たしたい」とは、あきれるばかりです。

 こんなに汚れた人が…

 松岡氏の“黒い勲章”をあげれば、枚挙にいとまがありません。例えば、談合を繰り返していた林野庁OBが天下る団体(国有林野測量事業協力会)から一千万円近くの政治献金を受けていたことや、国有林で違法伐採し行政処分を受けた製材会社「やまりん」から献金を受け、便宜を図っていたのではないかという疑惑。九州新幹線建設にからんで私設秘書らがペーパー会社を作り建設工事費をピンはねしていたなどなど。「なんでこんなに汚れた人物が農水大臣なんだ!」と、怒りの声が聞こえてきます。

 政治評論家のなかには、「あんな危ない人物を大臣にするとは…」と驚くむきもありますが、「来年七月の参院選挙対策人事」という論者も。民主党の小沢党首が参院一人区必勝戦略で農業問題に力を入れていることから、にらみの利く松岡氏を大臣に据えて、関係団体に目を光らせようという見方です。

 自民農水族の“ボス”

 松岡氏の経歴を見ると、林野庁出身で自民党では農水族の“ボス”。自民党の「猫の目農政」を推進してきた張本人です。こんな人物に「農家のみなさん、特に若い青年が大きな意欲と希望と夢を持ってがんばれるようにお手伝いしたい」と言われても、「大きなお世話だ」と、つっぱねるのが賢明です。


北朝鮮の核実験にきびしく抗議する

二〇〇六年十月十日 農民連会長・佐々木健三

 北朝鮮は九日、核実験を強行した。これは、国連安保理決議、安保理議長声明をはじめ、一致して核実験に反対する国際社会への挑戦であり、世界とアジアの平和を著しく脅かす暴挙である。農民連は、北朝鮮政府にきびしく抗議する。

 北朝鮮政府が核兵器開発を放棄し、即時・無条件に六カ国協議に復帰することを強く求める。

 また、日本政府は、国連の場を通じ、憲法九条をもつ国として、あくまで話し合いによる平和的解決のために全力をつくすべきである。

 農民連は、二十一世紀を核兵器も軍事同盟もない、平和な世界を実現するために全力で奮闘する。

(新聞「農民」2006.10.23付)
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2006年10月

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