食べものに薬効あり橋本紀代子
“海の野菜”といわれるコンブ今では、「趣味は山歩き」と言える私が、最初に登った高い山が北海道の利尻山です。利尻といえばコンブ。山歩きのお弁当には、いつもコンブの煮物を持って行きます。中国の本には、はるか昔から、コンブに、がんやおできのような堅いものを軟らかくする働きのあることが記録されています。実験でも、乳がんや大腸がんになりにくくする働き、がんの進行を遅らせる働きがわかってきました。 また、コンブの成分には、血圧を下げたり、血栓を溶かしたりする作用、心臓の働きを活発にする、新陳代謝を改善する、便秘を防ぐ、老化を防止するなど、多くの働きがあります。 簡単だし汁は、中が見える容器に、一リットルの水、干しシイタケ二枚、五センチ角のコンブを入れ、冷蔵庫に保管し、一日たって使います。 日本人は昔から、「海の野菜」=海藻を上手に食生活に取り入れてきました。それが世界一の長寿につながっているのかもしれません。海藻を食べる習慣のなかった欧米でも、日本食に学べと、人気が高まっているそうです。
(新聞「農民」2006.10.9付)
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[2006年10月]
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