複合経営や助け合いに注目品目横断対策の中で進むべき道は…
第31回秋田農民大学秋田農村問題研究会(阿部健一郎代表幹事)は九月九日、秋田市で第三十一回秋田農民大学を開催(写真〈写真はありません〉)。「秋田県農業の明日を拓(ひら)く―自主的複合経営の理念と実践」というテーマで実践報告や記念講演を行い、四十人余りの参加者がこれからの農業について熱心に討論しました。農問研は設立以来、「自主的複合経営の確立」を目標に掲げ、多くの担い手を確保しつつ、農業振興を図る方向を追い続けています。このためには輸入の制限、価格保障、消費者との連携などが必要であるとし、来年から実施される「品目横断対策」には反対の立場を明確にしています。 農民大学では、秋田県立大学短期大学部の鈴木直建学部長の開会あいさつに続いて、同大学の佐藤了教授を座長に実践報告。「菜の花で複合経営の強化と秋田県農業の活性化を」(秋田菜の花ネットワークの鈴木秀雄事務局長)、「女性パワーで転作そば産地の形成と出前食堂・『ほくほく産直秋田』の役割」(秋田県農民連・小林秀彦事務局長)、「朝採り野菜の直売で産地の形成と複合経営強化」(秋田市農民組合の伊藤久幸さん)のテーマで各氏が報告。秋田市立図書館「明徳館」の北条常久館長が「農民の本当の幸せを求めて―宮沢賢治に学ぶ」と題して講演しました。 佐藤座長は「今回の実践報告は『品目横断対策』の中で農民が進むべき道のヒントを与えてくれた」と指摘。そして「今、相互扶助、『ゆい』の現代的取り戻しとでもいうべき動きが多様に芽生えつつある。それが、農業・農村が本来持つ教育・文化を含む多面的な力の取り戻しに向かうところに注目される」と、農に生きる勇気を与えました。 秋田農問研はこのほど会誌・三十周年記念号を発行。これまで講演してくれた諸先生のメッセージなどを収録しています。一部・五百円。問い合わせは秋田農問研事務局TEL・FAX018(863)4549まで。 (秋田県農民連 佐藤長右衛門)
(新聞「農民」2006.10.2付)
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[2006年10月]
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