「農民」記事データベース20060828-745-08

風景だけではダメ。働く人の苦労、
喜び、悲しみも丸ごと撮って…

東京・大田区の石井恵美子さん
写真集 「栄村じょんのび交友録」出版

関連/ことしも収穫祭 若者20人が舌鼓


新聞「農民」のコンクール入選が励みに

 東京・大田区で保育士として働いている石井恵美子さんが、長野県栄村の四季にみせられ、十年間通って撮った写真集「栄村じょんのび交友録」を出版。「じょんのび」とは、村の言葉で「のんびり、気楽に」という意味です。七月二十九日、「出版を祝う会」が開かれ、写真仲間や生まれ故郷の福島、遠くは岩手からも友人・知人など約百人がかけつけました。

 石井さんは、「美しい風景だけ撮っていてはダメ。栄村の人たちと接するうちに、厳しい自然の中で生活し、働き続ける人々の苦労、喜びも悲しみも村をまるごと撮らなければいけないと思うようになりました。これは私の宝物です」とあいさつしました。(写真〈写真はありません〉

 十五歳のときに福島県保原町から集団就職で上京した石井さんは、さまざまな職業につきながら保育士の資格を取り、子どもの姿を上手に撮りたくて四十八歳から写真を始めました。最初のころは一眼レフのカメラの「ピントを合わせることもできなかった」そうです。

 栄村との交流は、「栄村の自然と文化を愛する大田旅行の会」が借りている田んぼの田植えや稲刈り、あんぽ柿づくりなどを通じて。二〇〇〇年一月に新聞「農民」の第二回写真コンクールに応募して入選した「田植えどきのお茶タイム」も栄村の写真。「道路まではみ出してシートを敷き、休んでいるのがいい。『この時季は農家が主役』と言いたげな光景がほほえましい」とは、選者の評。「この入選で一万円をいただき、大きな励みになりました」と石井さん。

 「すばらしい写真で村を紹介してもらった」と感謝を込める高橋彦芳村長。石井さんと親しい栄村の廣瀬進さんは、「私たちが逆に励まされた。写真の中の人たちは、みんな元気で明るく、しかも大地に足がついている」と語っています。

 問い合わせ=ひとなる書房 Tel03(3811)1372 定価1890円


ことしも収穫祭 若者20人が舌鼓

千葉農民連青年部、合唱団わかちばーず

 千葉県農民連青年部と千葉合唱団「わかちばーず」の収穫祭が七月二十九日、千葉市緑区にある熊手正幸さん(41)の畑で行われ、子ども六人を含む二十人が参加しました。

 春から種まき、草取り作業を行ってきた参加者はエダマメ、トウモロコシ、インゲン豆などを収穫後、用意した国産牛肉でバーベキュー。ゆでたてのエダマメとトウモロコシを食べ舌鼓を打っていました。

 この取り組みがスタートして、今年で四年目。荒れた谷津田のヨシを刈り取り、来年には水田を再生し無農薬でモチ米を栽培して、秋にモチをつこうと計画しています。

(農民連青年部 森吉秀樹)

(新聞「農民」2006.8.28付)
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2006年8月

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