「農民」記事データベース20040119-619-08

松尾佐知子の

やっぱりごはん

(月2回掲載)


 さあ「国際コメ年」、といってもピンとこないけれど、私なりにもっと米について勉強する年にしたいと思う。

 昨年、日本母親大会で知り合った和歌山の協同組合ゆあさの宇治田悦子さんから、暮れに発芽玄米の資料とサンプルをいただいた。「白いごはんが一番」という義父には白米を炊き、家族で試食を続けた。

 その日のおかずによって白米に一割混ぜたり、五割混ぜたり、またカレーライスや炒飯にはそのまま炊いた。普通の炊飯器で炊けるので簡単。ダイエット中の夫は腹もちがいいと言い、娘はプチプチ感が好きだと言う。そして私は便秘をしなくなった。

 いただいた資料の中で、私の故郷・香川県三野町が町をあげて、町民の健康づくりのために発芽玄米の生産と普及に取り組んでいることを知った。伝統的な日本食こそ最高の薬膳と、米に力を入れた郷土を誇りに思う。お正月に帰省した時、友人から本をもらい、今、発芽玄米の栄養価などを勉強中である。

 暮れに新婦人の忘年会でリッチなフランス料理を食べた。フォアグラや牛肉のワイン煮を食べながら、話題はもっぱら、いかに健康に生きていくかということ。Nさんは玄米食を一口食べて箸を置き、よくかんで米の力をもらっていると言う。忙しいFさんは下痢が続き、医者から玄米食にストップがかかった。

 私は食べやすく作りやすい発芽玄米をみんなにも紹介したが、料理を考え、個々の体に合った「コメ」をみつけるのも楽しいと思う。

(管理栄養士)

 ・「協同組合ゆあさ」より…発芽玄米のサンプル(一合120g)をご希望の方は、電話かFaxでご連絡下さい。受付2月20日まで。
  電話0737(63)5219 Fax0737(63)6188


プチプチ感がたまらない

発芽玄米の“けの汁”ふう

〈材料4人分〉
発芽玄米………2合⇒ ちょっと固めに炊く。
大根……………5cm⇒ 1cmの角切り。
人参……………小1本⇒ 〃
ごぼう…………小1本⇒ 〃
里芋……………中2ケ⇒ 〃
こんにゃく……1/2丁⇒ 同様に切ってゆでておく。
生揚げ…………1枚⇒ 1cmの角切り。
とり肉…………100g⇒ 〃 
だし汁(昆布とかつお節)………800cc
酒………………大さじ2
しょう油………大さじ2
三つ葉…………1わ
〈作り方〉
(1) だし汁で野菜とこんにゃくを煮、味をつける。
(2) (1)にとり肉と生揚げを入れて煮、味を整える。
(3) ごはんをどんぶりに盛り、汁をかけ、三つ葉をのせて出来上がり。

 ★青森県の郷土食「けの汁」のイメージです。
  (「けの汁」は、具のすべてを小さく刻んで煮込んだもの)
  発芽玄米は好みに合わせて、白米と混ぜてもOK。
(新聞「農民」2004.1.19付)
ライン

2004年1月

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