豊富な経験、はずむ会話醤油作りから栽培技術まで…第5回大豆畑トラスト運動全国交流集会
第五回大豆畑トラスト運動全国交流集会が一月三十日、東京都世田谷区内で開かれました。主催は遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン。
自慢の料理で全国各地から生産者、消費者会員が集まり、自慢の大豆料理を持ち寄って紹介しながら、一年間の取り組みの様子を交流しました。 交流集会は、恒例となった大豆料理の試食会で幕開け。煮豆、豆腐に加えて、サラダ、クッキー、お饅頭など、アイディアいっぱいの大豆料理を囲んで、参加者同士の会話も弾み会場が和みます。 午後は、兵庫の醸造メーカー、大徳醤油(株)の浄慶耕造さんが講演。安価な「脱脂大豆」を原材料に使うメーカーが多いなかで、国産丸大豆にこだわって作っている浄慶さんは、醤油の製造工程を紹介しながら、実際に家庭用キットを用いた醤油作りを披露。「毎日食べるものだから、大工場の製品ばかりでなく、家庭の手作り感覚が大切です」と話しました。
産地から報告また、大豆作りについて生産者が学べるようにと、全農営農総合対策部技術主管の番場宏治さんが「安定した大豆栽培の技術」と題して、品種特性や、根粒菌の性質を活かした栽培、防除の技術について講演しました。 一方、産地報告では、昨年は天候に恵まれず、収量が大きく減少したという話が相次いで出されました。夏から秋にかけての異常気象、高温障害、反対に実りの時期や収穫期の長雨…。しかしそのようななかでも、生産者と消費者の交流を重ねながら、それぞれ独自の運動を広げて頑張っている様子も交流されました。
消費者も参加茨城・県南農民組合は、産直大豆で作った豆腐を販売する、月に一度の「豆腐の日」の運動が、東京・新宿区の豆腐屋さんで始まり、都内や地元でさらに広がっていることを報告。京都の美山町農民組合では、生産組合を作って大豆トラスト運動に取り組み、地元自治体から補助も認められ、作付も消費者会員も増やしている様子が報告されました。また千葉県八日市場市の生産者・寺本幸一さんが「消費者の方には『自分の田舎だと思ってまたきて下さい』と伝えています」と交流への思いを語ると、会場の拍手に包まれました。
“組み換え”ノー集会の最後には、キャンペーンの天笠啓祐代表が、遺伝子組み換え作物をめぐる情勢を報告。アメリカで栽培された遺伝子組み換え作物を原料にした製品が、日本でも大量に流通し、国民が知らずに食べさせられ、また国内でも、モンサント社と、農水省の協力によって、一部農家で遺伝子組み換え作物の試験栽培が行われていること、一方、海外では遺伝子組み換え作物の食料援助を拒否するなど、反対世論の盛り上がりも紹介されました。 (産直協 笠原尚)
「米を守れ!」写真コンクール応募作品新聞「農民」が募集した「米を守れ!」写真コンクールには、七氏から約五十点の応募がありました。編集部では元「赤旗」編集局次長の塚平広志さんの助言を得て審査を行いました。今回の写真コンクールには、「親父にしかられ、泣きながら馬での田鋤きを教えられた六十年前。今は大型農機に使われ、年金まで農業経営に食われています。三人の娘が嫁いだ後も、老妻とささやかに『米を守るたたかい』に挑戦しています。それらの思いから撮ったスナップで参加させてもらいます」(京都府八木町・宅間正夫さん)といったメッセージが多数寄せられました。 塚平さんからも「米と田んぼ、ふるさとを守ろうという思いが込められた、いい作品がたくさんある」との総評をいただきました。 応募していただいた方に感謝するとともに、作品を紙面や雑誌『農民』で紹介していきます。 新聞「農民」編集部
(新聞「農民」2003.2.24付)
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[2003年2月]
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