「農民」記事データベース20030210-573-08

この人

ユーフォニュームを鍬に持ちかえて

奈良産直センターの新人 山崎知子さん(22)


 事務所にやってくる生産者が、「ちょっと紹介してよ」と恥ずかしそうに言います。お目当ては、およそセンターには似つかわしくない若い女性。奈良産直センター職員として新規採用された山崎知子(やまさきともこ)さんです。

 映画「釣りバカ日誌」のはまちゃんこと浜崎伝助と同じ「さ」に濁点はつきません。一月から仕事の引き継ぎを始めたばかりですが、新婦人への野菜BOX担当者として、毎週のメニュー作りにさっそく頭を悩ませています。

 出身は岡山県の山の中。お父さんも農民連で小さな町(久世町)の議員をやりながらの農家です。奈良に来て五年になり、今年の春、奈良教育大学を卒業見込み。

 趣味はユーフォニュームという大きなラッパを吹くこと。資格を取得し、音楽教師として働くのが夢でしたが、ほとんど募集がなかったといいます。そんな時、目に飛び込んできたのが奈良農民連の職員募集の記事。悩んだすえ「大好きな農業にかかわって生きたい」と応募し、見事採用合格となりました。

 「明日香村は景色もいいし、ここで働けることになってとてもうれしい。実家も農家なので、農業を守る仕事の一端を担えるようにがんばります」と話す山崎さん。産地に出かけて、鍬を持ったり、農業したりとやりたいことはいっぱいあるようです。

(奈良農民連産直センター 高砂樹史)

(新聞「農民」2003.2.10付)
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2003年2月

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