実りの秋に感謝!収穫機械のメンテナンス青木 敬典
新連載(1)整備の第一段階「清掃」これから四回シリーズで収穫機械のメンテナンスについて考えます。収穫機械といえば、コンバイン、ハーベスタ、バインダーなどが考えられますが、これらの農業機械は一年のうち数日しか使わないものです。使いっぱなしでロクに整備をせずに、来シーズンまでほったらかしにしておくと、機械は確実に壊れる方向に向かいます。メンテナンスとは、使った後に来シーズンに向けて、すぐに使える状態にしておくための整備と考えてください。 今回は整備の第一段階「清掃」について考えます。清掃は機械についた泥や埃を取り除くことですが、これによって錆の防止やオイル漏れが発見できます。一般的な清掃方法は水洗いですが、最近は写真〈写真はありません〉のような高圧洗浄機がホームセンター等で安く売られています。 高圧洗浄機は、トラクターのロータリー部分の洗浄には有効ですが、剥き出しのチェン、Vベルト、ワイヤー類を洗浄するのはやめてください。洗浄する部分は泥などがこびりつきやすいタイヤ、クローラ等の下回りや刈刃ぐらいにして、使用後、早めに洗浄することが必要です。 それ以外のところは、エアーコンプレッサーで埃を吹き飛ばすのが一番いい方法です。引き起こしチェンやコンバインの搬送部分、ハーベスタの脱穀部分などの回転部分にはオイルシールが使用されていないので、高圧洗浄機を使うとベアリングに水が入りイカレます。また、収穫機械の中に穀粒を残しておくとネズミの巣になってしまい、詰まりの原因になったり、糞尿で錆が出たりしますのでエアーコンプレッサーで丹念に吹き飛ばす必要があります。ホームセンターで二万円そこそこで売られており、すぐに元が取れますのでぜひ利用してください。 次回は、清掃あとの整備(注油・グリスアップ)について考えます。 (農の会会員)
(新聞「農民」2002.10.21付)
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[2002年10月]
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