BSE損害補償求めて=農水省交渉=
国内初のBSEの発生から一年が経過した九月十日、農民連は、農水省に対して要請を行いました。国民の運動によってかちとったBSE対策緊急措置法にもとづいて、国に正式な謝罪と損害補償をさせることは、今なおBSEの傷跡に苦しむ現場の農家にとって、もっとも重要な課題です。 先月二十三日に五頭目の感染牛が発見された伊勢原市の酪農家の救済に奮闘している神奈川農民連の遠藤伴雄事務局長は「農家は自責の念にかられているが、発生の責任はあげて国にある。再建を助けるために、国が生活支援をすべきだ」と要求。また、「BSE県民の会」を約百人で結成した静岡県の森島倫生さんは「政府が責任を認めないので、農家は恐ろしくて廃用牛や病畜を出せないでいる」と、政府の姿勢を追及しました。 発生農家に対する生活支援は、北海道、群馬県、音別町などが独自に行っています。感染牛が発見された北海道の音別町は、家族一人当たり月五万円の支援金を半年間支給。佐々木健三・農民連会長は、「こうしたきめ細かい対策を国もとるべきだ」と要求しました。 また交渉では、感染源の究明に全力をあげることを求めたのに対して、農水省の担当者は、感染牛に共通する代用乳の製造ロットを調べている最中であり、年内にも第三次の報告書をまとめることを明らかにしました。
(新聞「農民」2002.9.30付)
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[2002年9月]
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