「農民」記事データベース20020923-555-06

殺すより、増やさない

害虫防除 (19)


各野菜の害虫 エダマメ

 エダマメの害虫には、タネバエ、ハスモンヨトウ、センチュウなどのほか、カメムシ類があります。

 カメムシ類

 (1)見分けかた

 エダマメの子実(サヤとマメ)を食害するカメムシは種類が多く、主なものはホソヘリカメムシ、アオクサカメムシ、イチモンジカメムシです。

 ここではホソヘリカメムシを取り上げます。ホソヘリカメムシの成虫は体長一・五センチ、全体が暗褐色で、ハチのようによく飛び上がるので、補虫網でとらえて確認する必要があります(図1〈図はありません〉)。

 幼虫も体長一・五センチくらいになり、灰褐〜黒褐色でアリによく似た形をしています(図2〈図はありません〉)。

 葉が青々とよく茂っているにもかかわらず、豆の詰まったサヤができないことがあったなら、これらの虫を疑ってみる必要があります。

 成虫、幼虫とも、エダマメのサヤがつきはじめるころから、サヤが成熟するころまで、中のマメを食害します。その時期によって、サヤが生長しない、サヤが落ちる、サヤが膨らまずいつまでもへん平でいる、収穫後のマメが変色したり不整形になったりする、などの症状が現われます。

 一匹のカメムシが毎日二〜三粒の豆を食害するので、一株に数匹いるだけでも被害は大きい。

 (2)防ぎかた

 薬剤による防除は、サヤの伸長しはじめた頃から子実の肥大期にかけて行います。

 エダマメの花は五ミリに満たない小さな花で、茎に数個ずつついて目立たないが、サヤの生長を観察する上で、開花を確認しておく必要があります。

桑山洋三(農の会会員)

(新聞「農民」2002.9.23付)
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2002年9月

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