殺すより、増やさない害虫防除 (17)
各野菜の害虫 ウリ類とシュンギクウリハムシ(1)見分けかたウリ類につく害虫です。成虫は「ウリバエ」とも呼ばれ、四〜五月から葉脈を残して環状に葉を食害します(写真〈写真はありません〉)。幼苗では枯れることもあります。体長約八ミリ、鮮やかな茶色の甲虫で、近づくと素早く飛びたちます。 幼虫による被害は六月頃から現われ、地上部が日中しおれ、夕方回復する症状を繰り返します。株を抜いてみると、細根がほとんどなく、主根もスポンジ状となり、そこに体長一センチくらいの幼虫がいます。 被害は早熟栽培では少なく、夏秋栽培で多くなります。 (2)防ぎかた (1)シルバーポリマルチで成虫の飛来を防ぎ、産卵を抑える。 (2)筆者の経験では、苗の葉が多くなって生長が速くなると、食害されても持ちこたえるので、初期防除が重要。
ヤサイゾウムシシュンギクにつく虫にはアブラムシ、ネキリムシのほかに、ヤサイゾウムシがあります。(1)見分けかた 成虫は体長一センチくらいで、体色は暗灰褐色、頭部が細長くて鼻が長いように見え、背中にV字型の斑紋があります。老令幼虫の体長は約一・五センチ、黄白色〜緑色で、足がなく、体にしわが多い。幼虫は三〜四月頃に多く発生します。 成虫、幼虫とも、葉や心葉を食害し、汚します。動きがにぶく、見つけにくいので、茎の先端や葉柄の重なったあたりから紙の上にたたき落としたり、ほじり出したりして確認して下さい。 シュンギクのほか、ホウレンソウ、ハクサイ、ニンジンなど、生長点が地表近くにある時、よく見かけます。 (2)防ぎかた 適用薬剤がないため捕殺します。 桑山洋三(農の会会員)
(新聞「農民」2002.9.2・9付)
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[2002年9月]
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