輸入弁当(JRの子会社)の肉・魚の割合20%以下→関税法違反
JRの子会社がアメリカ産の米・肉・魚、野菜を現地で調理し、冷凍した弁当を「肉魚の調整品」として輸入した「O-bento(オーベントー)」が十七日からJR東日本の東京駅(十七店舗)、上野駅(六店舗)、それに大宮、山手線など首都圏の二十六駅構内で売り出されました。売上目標は一日一万食。 東京駅などの弁当売り場では売上状況を見て構内の別の場所で解凍して「配達」しますが、池袋駅の「サンディーヌエキスプレス」では、ミニ弁当だけをおいて、いままでのカレーライスと同じに目の前の電子レンジで解凍して出す方式です。 上野駅では今までの弁当やサンドイッチを求める人の中に、出張に行くのか何のこだわりもなく幕の内数個とオーベントー数個を買う新入社員らしき若者などさまざま。 「鶏ごぼう照り焼き弁当」を買った若いOLに聞くと「鶏がおいしそうだったから。値段の安いのも少しあるかも」との答えに「これは全部輸入品ですが」というと「えーっ、そうなんですか。知りませんでした。見た目には分からなかったので」と困惑ぎみに言って走り去りました。 「牛すき焼き風弁当」を食べたという青年は「全部一回で解凍するんですか。肉が硬くて味が濃いしニンジンも柔らかすぎてなんか変。ご飯もネトネトでね。何回も食べられませんよね」と話していました。 弁当というれっきとした「未調製品」をごまかして「調製品」扱いにし、関税のがれをしているのがJRグループ。本当に肉・魚が「二〇%以上」を守っているのか。農民連本部で計った結果 は、十一サンプル中六サンプルが「二〇%」以下。これは「多少はしかたない」という問題ではなく、関税逃れの脱法行為に加え「関税法違反」です。財務省関税局は直ちに回収を命じ、二次関税一キログラム三百四十一円を徴収すべきです。
(新聞「農民」2001.7.30付)
|
[2001年7月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224
Copyright(c)1998-2001, 農民運動全国連合会