「農民」記事データベース20010723-502-08

高い負担金はイヤ!

土地改良でシンポ

農水大臣のお膝元・北海道斜里町で


 農水大臣のお膝元・北海道斜里町で、「国営畑地潅漑総合事業」を考えるシンポジウムが六月三十日開かれ、高額な負担金に不安を抱く農民など百三十人が参加しました。斜里、小清水の農民組合が中心となってとりくんだもの。

 日本共産党の須藤美也子参院議員は「国会でも、斜里、小清水のこの問題を取り上げてきた。土地改良法が改正され、受益者の三分の二がやめた方がいいと言えば、事業を中止できる」と基調報告しました。

 同事業は、春先の突風から表土や苗を守るために水を撒き、合わせて多収を実現しようというもの。しかしパネリストの釧路公立大学・長尾正克教授は「干ばつに不作はない。水を撒いても効果はないというのが試験機関の常識」と指摘。

 斜里町朱円水利組合長の宮内知英さんは「自治体の負担が当初計画に比べて三倍の七十一億円。農家だけの問題でなくなった」と強調。道議の荻原信宏さんは「当初の目的が達成されないのに負担金を取ることは催眠商法と同じだ」と述べました。会場からは「木を切ってダムを造り、かえって水が心配」「斜里町では関係者二百四十九人のうち事業継続に同意している人は五十二人しかいない」などの声が出されました。

(北海道農民連 野呂光夫)

(新聞「農民」2001.7.23付)
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2001年7月

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