「農民」記事データベース20010723-502-04

JR東日本グループ NREによる弁当輸入

脱法行為は明白


 JR東日本グループ・日本レストランエンタープライズ(NRE)による弁当輸入が、その後の調べで、脱法行為であることがはっきりしました。

 二〇〇〇年度には、中国、イタリアなどから八十五トンの「米飯調整品」が高い関税を払って輸入されています。これは、農水省がその気になれば、「肉魚調整品」として低関税で輸入されるNREの輸入弁当に高関税をかけて、事実上、輸入を中止させることができるということです。

 関税率表によると、「米飯調整品」は十九類および二十一類に該当し、関税は一キロ当り四十九円と二次関税三百四十一円。一方、六〜二一・六%と低関税の「肉魚調整品」は十六類で「肉、魚が二〇%を超えるもの」という条件があります。

 NREが「牛すき焼き風弁当」「鶏ごほう照焼き弁当」「鮭ちらし弁当」のご飯の上に載せるおかずの量はそれぞれ牛肉二一%、鶏肉二一%、鮭二三%。「それ以上入れると価格が合わないし、それ以下だと関税が安くならない」と言います。

 いずれもギリギリの量で、法の網の目をかいくぐって安い関税で外米を輸入しようという意図は明白です。もとはといえば税金で作った公共交通であるJR東日本は、脱法行為でもうけるのでなく、国民とともに歩むべきです。

 「農家は、百万ヘクタール超も減反させられ、米価暴落のなかでも国民に国産米を食べてもらおうと必死に米を作っている。有機米がないと言うが、減反政策を改めればいくらでも作る」(七月五日の農水省交渉で、秋田農民連の佐藤長右衛門委員長)――農水省は日本の米を守る立場に立つべきです。

(新聞「農民」2001.7.23付)
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2001年7月

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