ベビーフードの安全性
農民連分析センターの発表にもとづいて
新婦人が厚生労働省に申し入れ
新日本婦人の会中央本部は、農民連食品分析センターの発表にもとづきベビーフードの農薬残留問題、特に残留農薬が基準値を超えた違反品が販売されていることについて、七月四日、厚生労働省に申し入れを行いました。子どもづれの母親たち代表は「小さくて内臓の弱い赤ちゃんにはわずかな農薬でも危険。すべてのベビーフードの検査、監視体制の確立を」と要求。
応対した専門官は「ベビーフードの農薬の件は農水省から情報が寄せられており、承知している」「食品衛生法第七条二項に抵触する可能性が高いので厚生労働省として、所管の東京都の衛生局に調査をするよう指示した。問題となっている食品については、所在地の千代田区保健所の食品監視員が調査に入る」と回答。
農民連分析センターの分析結果が農水省から厚生労働省に伝達され、これをきっかけに調査が始まっているのです。
参加者はベビーフードの残留農薬の実態の把握や基準の見直し、複数の化学物質の影響などについて調査研究を進めていくことも要望しました。
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新婦人中央本部は、七月三日にメーカーにも申し入れましたが、和光堂の担当者は「会社での分析結果でも、農薬の残留はいろいろでバラツキがあった。ほうれん草は凍結乾燥しているので高い値が出たのではないか。いずれにしても、基準値以下と考えられるので問題はないと思う」と農薬の残留の事実をはっきり認めながら、安全だなどとうそぶく無責任な態度でした。
日本ベビーフード協議会は「国産が間に合わないのでどのメーカーも輸入野菜を使っている。ビスケットも原材料は輸入。農薬が残っているのは普通では。国産品でも農薬は出るし、基準値以下なら心配ない」と答えたといいます。
基準値は大人を基準に決められており、赤ちゃんの場合は十分の一以下にすべきで、農薬残留は明らかに基準値を超えているのです。もうけのためには農薬入りも当然というベビーフード会社のやり方を許さず、世論と運動で、徹底的に追及し、赤ちゃんに農薬のない安全なものが提供されるまでたたかいましょう。
(新聞「農民」2001.7.16付)
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