「農民」記事データベース20010709-500-18

輸入農産物の山に驚く

福島県連女性部が埠頭見学


 福島県農民連女性部は六月十二日、「港(輸入農産物)と農民連食品分析センター見学ツアー」を行い、二十五人が参加しました。

 浜通り農業を守る会女性部の志賀きぬ子さんの感想文を紹介します。

 レモン、グレープフルーツなどの柑橘類が、温度八度に設定された倉庫に山積み。農薬に慣れない私は、倉庫に入るやいなや残留農薬で頭痛がする有様。現場を案内してくれた方は「全部自動薫蒸になっていて、薫蒸中に人間が入ったら死んでしまう」の説明にびっくり。保管中に虫や腐れが見つかった場合には、薫蒸室で薫蒸するそうです。

 全税関東京支部のお世話で東京湾や青海埠頭を見学。屋上からは韓国、台湾、中国などの輸入船はもちろんのこと、お台場、船の科学館などが一望できました。

 いまや世界貿易の大半がコンテナ輸送になっていて、韓国から一日一回六千個のコンテナが入ってくるそうです。輸入品の主力は、生鮮野菜が中心で柑橘類、魚介類、食用家畜、肉類などだそうです。コンテナには冷房、冷凍設備も整い、マグロなどは三年間も冷凍しておき、市場で値段が高くなったら出荷するという話に驚きました。

 岸には韓国、台湾、中国などのコンテナが所狭しと並べられ、物流が合理化されています。消費地に近い東京湾が陸揚げのナンバーワンになっているそうです。

 見学ツアーは、あふれている輸入品の恐ろしさを目の当たりにし、実感した一日でした。

(新聞「農民」2001.7.9付)
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2001年7月

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