農業の喜びと生活の温もり溢れる絵手紙展“季節の彩り”茨城・常陸野農民センター女性部 絵手紙サークルが開催「食べるのがもったいない」と一言添えられた真っ赤なトマト、「梅雨の季節が、私が一番きれいなときなの」と書かれたみずみずしいツユクサの花――絵手紙サークルの展覧会「第一回農を守る仲間の絵手紙展 季節の彩り」が六月八日から十日まで、茨城県石岡市で開かれました。土蔵造りの小さな会場は、たくさんの人たちが訪れ大盛況。“おいしそう”“花畑のよう”な絵手紙を見ながら、あちこちで談笑の輪が広がりました。
農村の四季が絵の中に一杯作品は、小さなものはハガキサイズ、大きなものは両手を広げても届かない巻物サイズまで多種多様。題材は野菜、花、果物…。農村の豊かな四季と暮らしが、絵のなかいっぱいに踊っています。「本当に農業が好き、やっぱり食べ物を作る仕事は大事だよね。農業経営は大変でも、仲間がいると頑張れる」(招待状から抜粋)――作品には農業の喜び、生活のなにげない温もりがあふれ、観る人の心に飛び込んできます。この絵手紙サークルは、茨城県の常陸野農民センター女性部「のぞみの会」から生まれました。新聞「農民」の絵手紙コーナーでもおなじみです。センター専従の久保田紀子さんを先生にして、稲作、畑作、果樹など農家のお母ちゃんたちやその友達六人が毎月二回集まって、コツコツと作品を描いてきました。合言葉は「ヘタでいい、ヘタがいい」。
とにかく好き皆が楽しく六人とも「とにかく絵手紙が好きで、皆が集まると楽しくて、ここまできた」と口をそろえます。絵手紙サークルが始まるのは農作業や家事の終わった夜八時。昼間は仕事を忙しくこなしながら、家族の理解も得て、絵手紙サークルに集まってきました。「でも忙しいからこそ、仕事も集中できるし、絵手紙が張り合いになっているんですよ」と言います。なかなか絵が描けない時でも、皆が集まればお喋りに花が咲きます。「ここにくれば相談もできるし、皆の意見で元気になるの」「笑いころげて、手が揺れたはずみに絵が曲がっちゃって。それがまたいい味なのヨなんて励まされたりね」。 会場には、子ども連れのお母さんや、農家の父ちゃんらしき姿がいっぱい。「こんなにたくさん観に来てくれるとは」と六人もびっくりです。「素晴らしかったよ。来年もぜひ開いてね」と、早くも第二回のリクエストが寄せられていました。またこの絵手紙展を観て、「私も絵手紙の仲間に」と、三人の女性が農民組合と女性部「のぞみの会」に加入。「絵手紙で農民連の仲間が増えるなんて、本当にうれしい」と久保田さんは話しています。
(新聞「農民」2001.7.2付)
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[2001年7月]
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