各地の話題
新婦人がトウモロコシ狩り静岡 伊豆農民組合静岡の伊豆農民組合と三島・沼津の新婦人産直小組グループは八月十二日、大仁町でトウモロコシ狩りの交流会を行い、約七十人が参加しました。会場は組合員の伊賀音一郎さんの畑で、富士山や駿河湾を一望できる高台。参加者は「素晴らしい眺め」と大喜び。トウモロコシもぎにはしゃぎ回る子どもたち。茹でたり、焼いたりしたトウモロコシを食べ、「甘い、甘い」「採れたてのものは格別な味だ」と喜んでいました。 農民組合員たちは、交流会の日程にあわせて逆算して整地したり、堆肥を散布したり、種まきなどの作業をしてきました。熟度もぴったりで甘いトウモロコシが出来てほっとしました。 和気あいあいの中で、これからの産直運動の連帯を確かめ合った素晴らしい交流会でした。 (伊豆農民組合 内田武司)
住民が作る音楽祭東京・品川 30周年迎え盛会九月三日に第三十回品川音楽祭が東京都品川区で開かれました。品川音楽祭は、地域の音楽サークルが集まって実行委員会を結成し、区民が自発的に作り上げていく催し物です。年に一度のコンサートを開き、今年が三十周年。農民連生産流通対策部で品川区在住の佐藤龍雄さんは音楽祭の実行委員長を長年務め、近年は事務局長として活躍しています。 今回の音楽祭には七つのサークルと個人が出演、立ち見がいっぱいの六百人が参加しました。 出演者は様々。学校の教諭と教え子のサークル、元気いっぱいの品川こども劇場、初参加のウクレレフレンズ、地域で二十年も続けている品川合唱団、シルバーを中心とした民謡の会、大正琴、手話ダンスも参加するハーモニカグループなどなど。 プロのバリトン歌手の佐藤光政さんは二十五年連続の出演。当日はリクエストにも応じて「百万本のバラ」などを披露しました。 「いいスローガンやテーマを歌っても、押しつけ・一方通行になってはいけない。品川音楽祭は出演者や参加者が共通の思いを感じ合える場になってきたと思う。みんなと一緒に歌うコーナーはとても好評です。年に二十回近く交流を積み重ねてきたことが力になっている」と佐藤龍雄さん。 地域の人達がこの音楽祭を通して、交流を深め、住民主体の街づくりに取り組む様子をかいま見た思いです。
(産直協 笠原 尚)
はさ木に架けた稲新潟全国研究交流集会会場になった、新潟県吉田町と弥彦村の隣、岩室村夏井地区に今では見られなくなった刈りとった稲を干す「はさ木」の並木約六百本が、観光用に地元住民によって保存されています。同村の西蒲農民連会員、山上九二栄さん(通称「WTOおじさん」)によると、夏井では田の持ち主と、隣接する「はさ木」が植えてある細長い土地「雑種地」の持ち主はちがうのが多いのだとか。なぜかは「俺が生まれる前からだからわかんね」そうです。 交流集会最終日の八月二十五日朝、それを撮影しようとでかけたら、はさ木群から少し外れた田んぼの中に一カ所だけ、写真のような光景が目に入りました。 (冨沢)
絶滅危惧種のサギソウ――約600株が次々開花石川環境庁から絶滅危ぐ種に指定されているサギソウの白い花が開花し、サギが羽を広げて飛ぶ姿に似た花びらが近所の人たちの話題を呼びました。サギソウを栽培しているのは、石川県七尾市古府町に住む主婦の古川輝子さん(56)。古川さんは十年ほど前に十株程度から栽培を始め、いまでは千株以上に増加。八月二十日ごろから、約六百株が次々と白い花を咲かせ、満開となり、下旬には散りました。 高さ約二十センチ、花びらの直径約四センチほどのサギソウは、絶滅の危険が増大している種として一九九七年から環境庁のレッドリストに掲載されています。サギソウはもともと日本全国の湿地に生えていたため湿度が必要です。古川さんは、土の表面にミズゴケをのせるなど保湿のための工夫をこらし育てています。 花の見ごろは数日。古川さんによると、こんなに多くの花が開くのは珍しいと言います。 古川さんは「毎年の植え替えが大変だが、花が増えていくのが楽しみで続けている。神秘的な花にいつも感動する」と話しています。 (石川県連 古川孝作)
(新聞「農民」2000.9.18付)
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[2000年9月]
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