“米の青刈りやめよ!”各地から怒りの声農政史上初めて収穫直前に“米の過剰対策”と称して「青刈り」を強行しようという政府・自民党の暴挙に対し、各地から怒りの声があがっています。
天下の愚策、押しつけるな新潟・西蒲農民連事務局長 今井 健さん青刈りは天下の愚策だ。米が余っていると言いながら、輸入米にはいっさい手をつけずに、農民に青刈りを押し付けるのはやめてもらいたい。韓国では豊作の年は減らしているではないか。八月の入札で、新潟・一般コシヒカリは二万円を割り込んだ。これは、値幅制限をなくしたからだ。それに稲作経営安定対策が拍車をかけた。一万四千五百円というヤミ値もあり、どこまで下がるか判らない。 今年は豊作だと言われているが、私の地域では逆に一俵減収だ。豊作をあおりたて、米価を人為的に操作することにも、がまんならない。 (弥彦村・二・六ヘクタール耕作)
減反と暴落で暗雲が…宮崎・山田町農業 有田枝梨子さん二十年前に私たちが結婚してから野菜園芸を始めました。当時は、苦労に見合う収入があり、農作業は苦にならず、収穫の時は楽しみでした。七年前に農民連が米の産直を始めてから水田の借り入れ地を増やし、米作へと切り替えました。ようやく米作が軌道に乗り、さらに規模を拡大、機械も大型化し、「農業に一条の光が見えてきた」と県連大会で発言したこともありました。しかし、四二%の強制減反・米価暴落で、その光が雲隠れしてしまいました。農家を苦しめ、国民の胃袋を輸入品で満腹にさせ健康を脅かしている自公保政権に怒りの声をあげよう。
米も野菜も作るほど赤字に北海道空知郡で水田とメロン栽培 桜井知久さん米価、安いですね。この価格では作れば作るほど赤字。野菜だって安くて作るものがないという農家の声は多いです。米価は下がっても資材費は下がらず、生産原価われで、本当に引き合わないです。食糧や農業は本来、国が一番に考えるべきことだと思うんです。農業には「食糧を生産している」というプライドが必要です。産直をしていますが「国産がほしい」という消費者からの声は想像以上に大きくて、こういう民意が反映されてないのはおかしい。若い人が希望を持って継げるような農業にしてほしい。 ふるさとにUターンして二年、農業は大変ですが、食べた人から「おいしい」と言われるのが一番うれしく、力になっています。ほくほくネットも始まりましたが、こういう農業の面白さや楽しさも消費者に伝わるようなネットワークを広げていきたいですね。
これでは百四十万円減収だ静岡・細江町農民組合青年部長 船越康裕さん家族四人で米を七ヘクタール、ミカンを三ヘクタール作っています。減反にも協力しているのに、昨年は一俵(六十キロ)当たり二千円も下がり、今年は農協の仮渡金が二千五百円も低くなっています。このままだと百四十万円もの減収になります。昨年も百万円以上も減収でした。これでは安心して米作りもできません。ミカンの収益を米作に注ぎ込み、なんとかやってきましたが、今度はミカン価格が安くて大変でした。 外米の輸入はやめてもらいたい。価格も保障してほしい。
(新聞「農民」2000.9.18付)
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[2000年9月]
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