「農民」記事データベース20000501-448-08

「農民」に掲載

「多様な流通の探求」を読んで

為我井雅子(東京)


 新聞「農民」四月十七日付の「農業と関連産業の危機にあたって 多様な流通を共同で探求しよう」を読み、すごい説得力のあるいい考えと、さすが農民連、さすが産直協と思いました。

 私は、東京の下町に住む消費者で、東都生協にも入っていて大豆畑トラスト運動で、農家の人との知り合いもできました。“口下手でも、生産者自身の生の声が、都会の人、消費者の心に響く”という文字に、そうなんだよ、そうなんだよと相づちを打ちました。

 昨年、生協で農家の方にきてもらって、生産者と生協組合員、職員の交流集会をもちました。六つの生産者の団体から、お国なまりで自分たちが土を大事にし、新鮮なうちに食べてもらおうと、工夫し、誇りをもって一生懸命やってらっしゃることがよくわかりました。その誇りを傷つけるように国の農政は、多国籍企業、大企業の輸入をますます増加させ、日本の食料自給率をますます低下させていることも知りました。

 今こそ消費者も生産者と心をかよわせ、日本の農業を守るパイプをより太く、より強くして産直運動を発展させなければならないと思っています。幸い、新聞「農民」を読んでいますと、二十一世紀の農業を担う後継者も育ち、若きパワーと熟年の方の知恵とアイデアを取り入れながらの、今回のような展望のある多様な流通を共同で考えたり、実践したり、科学的に進めるならば、農民と都会の消費者との団結ができると、うれしい気持ちで読みました。

 わが生協の「見た目より、味を重視。だから土が大切なんです」「トマトだけじゃなくて、土も育てなきゃね!」「おいしい野菜は健康な土から」のキャッチフレーズは、日本の家族農業が守られなければできないことだと痛感します。

 農業や国民の食料のために金を出し渋る逆立ち政治を変えたいですね。そして、WTO協定の改定を考える政府づくりをめざして、ともに頑張りましょう。

(新聞「農民」2000.5.1付)
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2000年5月

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